FX専業トレーダーになるにはいくら必要？FX専業年収実情

2022年6月28日 2023年8月26日

トレーダーとしての道を選び、大金を目指してFXに挑戦する人が増えています。目の前には「1億円も夢じゃない！」という情報が溢れている今、しかし実際に取り組んでみれば、それが簡単でないことに気づく人も多いのかもしれません。だが、FXトレーディングの魅力は、短期間での大きな収益の可能性にあります。一貫して努力を続け、資産を増やしている人たちも少なくありません。そして、FXをサイドビジネスとして始めた方々が、次第にそれをメインの仕事として捉えるようになるケースも珍しくありません。しかし、副業からの専業への移行の際、何を基準として判断すれば良いのでしょう。勝ち越しの回数？持ち資金？このテーマについて、詳しく掘り下げてみましょう！

専業トレーダーと兼業トレーダーの違い

簡単に理解できるかもしれませんが、正確に把握しておくことが大切です。

専業トレーダーとは、FX取引の収入だけで日々の生活を支えている人のこと。
兼業トレーダーとは、主な職業の収益と、FXの取引による収益の両方で生計を立てている人のこと。

多くの人々が、FXを副業としてスタートさせています。現在も本業を持ちつつFXを行っている方が大半でしょう。しかし、兼業トレーダーは、主業との兼ね合いで時間に制約が出ることが多いのです。その結果、収益を上げるチャンスに乗り遅れることも。でも、定期的な給与収入があるため、連続して損失が出たとしても、しっかりとした資金管理をしていれば生計に困ることは少ないでしょう。一方、専業トレーダーは時間の制約は少ないものの、元手の資金が不足するとトレードを継続することが難しくなる、あるいは借入を考慮しなければならなくなるといったリスクも考慮しなければなりません。

専業トレーダーになるために必要な資金

これが今回最も重要なポイントです。特に会社勤めが長い人にとっては、その会社を辞めるということは簡単なことではないはずです。資金だけでなく心の準備も必要ですよね！それでは、兼業トレーダーから専業トレーダーになるためにはどれくらい資金があればいいのでしょうか？

トレーダーとしての腕はどれくらい？

基本ではありますが、一定の利益を毎月上げられないと、専業トレーダーとしての生計は厳しいでしょう。その為、現在の自分のトレードスキルをきちんと評価する必要があります。もし元の資金が30％減少すると、その資金を回復するのは大変なチャレンジとなります。毎月の投資と収益のバランスを見ることが大切です。例えば、100万円を持ってスタートし、月末には70万円になっていれば、再び元の資金額を取り戻すのは困難です。一方、元の資金が増加している場合、月に10～20％の収益を上げていると、上手なトレーダーと言えるでしょう。100万円のスタート資金なら、月末には110～120万円になるわけです。ただ、これを実収入と考えると、月10～20万円になるので、正社員として働く方が収入は高くなるかもしれません。専業トレーダーとして生きるメリットがなくなってしまいます。30代のサラリーマンの平均的な年収が481万円との情報があり、これを月に換算すると約40万円。もちろん、ボーナスなども考慮すると、この数字は実際よりも低くなります。その収入を下回る場合、専業トレーダーとしての意義を見失う可能性があります。そのため、FX取引だけで、少なくても月50万円の収入を目指すのが理想的です。

元手はいくらあればいいの？

ここが焦点となる部分です。明らかに、元手が豊富であれば、収入もそれに比例して増加します。先に挙げた例を思い浮かべると、元手が100万円しかない状況で、最初の月で資金が70万円にまで減少してしまうと、すぐに窮地に立たされます。このような状況では、将来の専業トレーダーとしての生活が不安定になる可能性が高まります。そのため、より多くの初期資金が求められます。ある専業トレーダーは、兼業から専業へ移行する時には、少なくとも1000万円の資金が必要だと示唆しています。更に、完全に安心して専業トレーダーとして活動するためには、5,000万円が要るとの意見もあります。したがって、1,000万円から5,000万円の間に資金があれば、ある程度安定してトレードができるとされています。ただ、これはFXの資金に関する話であり、緊急時や日常生活のコストのための余分な貯蓄を考慮すると、それ以上の準備が必要になるでしょう。

タイミングはどうしたらいいの？

前述した通り、最初に重要なのは兼業トレーダーとしてどれだけの利益を得ているかです。もし毎月50万円の利益を安定して得られているなら、その収益を増やしながら専業トレーダーへの移行を考えても良いと言えます。しかし、毎月の利益が50万円を下回っている場合、取引のアプローチや基準を再評価し、さらなる学習が求められるでしょう。そして、すべてを一人で行うのは容易ではありません。FXに関する知識や経験を共有できる友人や指導者がいれば、そのサポートは非常に価値があると思います。

専業トレーダーに転身した後の注意点

FXでの収益の上限はありませんが、注意すべき点が幾つか挙げられます。すでに資金については触れましたので、別の側面を取り上げます。

社会的な立場が確立されていない。
収入の不安定性が心理的に影響を及ぼす。

サラリーマン時代には定期的な収入や福利厚生のメリットが享受できたかと思いますが、トレーダーとしての生活ではそのようなサポートが期待できません。そのため、クレジットカードの申し込みやローンの審査に難しい状況になることも考えられます。また、副業としてのトレードでは、本業からの安定した収入がメンタルを支えています。しかし、専業トレーダーとして活動すると、トレードの成果に対する心理的プレッシャーが増大します。精神的なバランスの維持が求められるでしょう。